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オランダの応用数学者のステヴィンを知っていますか?
ニュートンやガリレオ・ガリレイ、ケプラーなどはよく知られていますが、オランダの応用数学者シモン・ステヴィンのことを知っている人は少ないです。
みなさんは、ステヴィンのことを知っていましたか?
ステヴィンの功績は、上記の有名科学者に勝るとも劣らないものです。
ステヴィンのファンの僕としては、彼のことが正当に評価されていない気がして、ステヴィンについて語るときに、ついつい力が入ってしまいます。
そもそも、「応用数学者」というものが存在しなかった時代に、数学を現実世界に応用しようと考えたのがステヴィンのすごいところ。
風の強いオランダで、風力を動力にする方法を考え、風力戦車を考案、さらに、数学によって風車の効率を3倍UPに成功。
ステヴィンが改良した風車によって、オランダは経済発展し、アムステルダムは世界的な国際都市に。。。
ステヴィンは、数学の力で国の経済をも動かしてしまったのです。
こちらの動画をご覧下さい↓
さらに、小数点を使って小数を表すことを提案したり、対数を作ったり・・・。
ケプラーが火星の軌道計算をしていたとき、ステヴィンの対数のことを知り、それを使ったおかげで計算量が大幅に省力化できたという話は、知る人ぞ知る有名な話です。
ステヴィンのすごいところは、これだけではありません。
ステヴィンは、思考実験により、力の合成則(平行四辺形の法則)を導き出してしまったのです。
ステヴィンが示したことは次のこと。
「もし、永久機関が存在しないのであれば、力の合成則は平行四辺形の法則に従う」
これを見つけたとき、ステヴィンは、狂喜乱舞したはずです。それほど天才的なひらめきだったのです。
ステヴィンの思考実験を動画にしたもの↓
その証拠に、彼の著書の表紙には、この思考実験を表す図が描かれ、そこにはオランダ語で、
「奇跡であって、奇跡でない」
と書いてあります。この話は、エルンスト・マッハの「マッハの力学史」に引用されています。
ちなみに、ステヴィンのことを知ったときに感動してしまったので、僕の本にも、ステヴィンはばっちり載っています。
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早くつぎの授業を受けたい!kijuranさん
田原先生の物理では細かな部分ではなく、大元となることを重点的に説明していただいたのでとても良いと思いました。
原理から法則へ、法則から問題となっている事象へといった感じで根本となること覚えることによってそこから枝分かれするように細かい部分を導くことができ、考え方が一変しました。
力学では運動方程式ma=Fを使えば力学の事象を表すことができるといわれて最初は半信半疑でしたが微分積分をつかって加速度、速度、距離を表したりしました。
またここでは図を描くことによって運動の状態がビジュアル化され今自分がどこを計算しているのかや次の計算式をわかりやすくする手助けになっていてとてもスムーズに計算することができました。
運動方程式のFを0とする→加速度が0→等速運動、加速度がある→等速運動をしていないというように言われたら確かにそうだと思われることでもそのことを提起するこで理解力を増すことができました。
説明をするとき例えば力のモーメントでは蛇口や車のハンドルで中心から遠いところで力をいれることで回転力が増す=プラスのイメージ=掛け算という考えや物体の情報を伝えるため(表すため)には位置、速度、加速度が必要ということを絵を描いて説明していただき、ただ口で説明するのとは違い授業に面白みがつきとても授業をうけやすかったです。
あえて黒い物体として表したことに少し笑いました。
今までやってきた物理は公式にあてはめ長ったらしく計算するものでしたが田原先生の物理では考え方を変えてひとつの式の意味を理解してそこから色々な式に展開していったので不思議と物理がちがう物にみえてきました。
物理を学ぶことで自然界を掌握していってると思うと早くつぎの授業を受けたくなりました。
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数式は厳密な値を出すのが得意技ですが、現象のイメージを描くのは不得意です。
一方、グラフは運動の全体像をヴィジュアル的に把握することが得意技です。
この2つをうまく併用しながら、現象のイメージを正確、かつ、豊かに膨らませていくと、物理がどんどん面白くなっていきます。
MITルーウィン教授の物理講義 翻訳ボランティア募集
昨日は、MITのルーウィン教授の「世界一面白い物理講義」翻訳プロジェクトの進め方を、NPO法人アスカアカデミーの方と、元フィズヨビの受講生で、滋賀医大に学士編入で合格され、現在は、医師として活躍しているalpinistさんと、3人でミーティングしました。
alpinistさんは、かつて翻訳をチェックする仕事をされていて、このプロジェクトにアドバイザーとして関わってもらっています。
alpinistさんの合格体験記はこちら
前回、メルマガで募集したり、Facebookで声をかけたりしたところ、10人のメンバーが集まりました。
フィズヨビで学んで大学生や大学院生になったメンバーや、フィズヨビで学びながら物理を教える仕事をされている方など、懐かしい名前が並んでいます。
ちょっと同窓会 or オフ会気分です。
海外青年協力隊の物理教員の方々も加わってもらえそうです。
作業は、3-4人のグループを作り、協力して
下訳→完成訳→チェック
というように進めていきます。
専用のSNSを立ち上げます。
大学院生や物理教員の方にグループリーダーになってもらい、グループ内で翻訳を完成させた後、他のグループのリーダーにチェックしてもらうという流れを考えています。
今は、無料で学べる英語の学習コンテンツがいくらでもある時代です。
これを利用できるかどうかで、将来が変わってくるといっても過言ではないと思います。
ルーウィン教授の授業を日本語のスクリプト付きで学ぶという経験を通して、英語の講義で感動するという経験をしてもらいたいと思います。
その経験が、英語を学ぶ意欲、英語で学ぶ意欲につながっていくと思います。
そこに、今回のプロジェクトを引き受けた意義があります。
下訳をやってくださる方、リーダーになってくださる方、合わせてあと10名ほどいてくれると助かります。
大学生は、英語の勉強と物理の勉強を一緒にすることができますし、大学院生や物理教員と一緒に翻訳することで、学ぶことも多いと思います。
意欲的なみなさんの参加をお待ちしています。
翻訳ボランティアの応募はこちら
手をつけてこなかった科目を再勉強!manzanaさん
こんにちは。
講座受講者のmanzanaと申します。
私が「田原の物理」に出逢い受講を開始してから4年の歳月が流れました。
大学受験は理系でしたが物理の選択をしませんでした。
社会人になり、何気なく立ち寄った本屋の参考書コーナーを眺めているとき、衝動的に、手をつけて来なかった科目を独学で学んでみたいと思ったのが、再勉強のきっかけでした。それ以来、物理を含む5科目の勉強を仕事の合間を縫って始めました。
物理、地学、地理、日本史、政治経済。
当初、それぞれの入門書を手に各教科を少しずつ進めていましたが、すぐに壁が現れました。物理が全然面白くないのです。
そんなときに出逢ったのが「田原の物理」でした。
衝撃的な出逢いでした。
他の科目が手に付かなくなるほど、夢中で何度も繰り返し、半年も経たないうちに基本編の全範囲を終え、『物理のエッセンス』をほとんど苦労せずに解けるようになりました。
残念なのは、私はここで物理の勉強をやめてしまったのです。
ここ数年は、頻繁に届く田原先生からのメールマガジンや、そこで頑張る受験生を遠い目で、眩しく感じていました。
これではいけないと思ったのが、今年の正月。
それから3ヶ月。何もしてきませんでした。
明日から4月1日。
心を入れ替えて臨みます。
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今は、大人が再勉強するための環境がどんどんよくなっていますね。
英語圏まで広げると、本当に良質なコンテンツがたくさんあり、意欲さえあれば、どんどん学べるようになってきました。
基本編を半年以内で一気にマスターしたのは、すばらしいです。
そんなに簡単なことではありません。
たぶん、心に火がついたんですね。
一通り学び終えると別のものに進むのも自然なことだと思います。
また、物理を学ぶサイクルがめぐってきたのでしたらら、基本編を土台に、もっと先まで進んでみてください。
物理を好きになりたい人はお読みください
田原です。
こんにちは。
物理を好きになりたいと思っている人は、今日の記事を最後まで読んで下さい。
物理の教育に15年間関わってきました。
その間に、いろいろな工夫をしてきました。
今のフィズヨビは、その工夫が地層のように積み重なってできています。
だから、一言で説明するのが難しいです。
そこで、時系列に沿って説明してみようと思います。
◆「田原の物理」とは何か?
・高校物理を微積分を使って教え始めるが、「難しすぎる」と言われる。
→ 偏差値40の生徒でも楽しく学べる「微積物理」を目指す。
・物理の考え方を説明するために「たとえ話」を使うようになる。
→メルマガ「楽しいたとえ話で直感的に分かる物理の考え方」を発行し、まぐまぐで殿堂入りの人気メルマガになる。
・公式を暗記しても問題が解けないのが受験生の悩みであることに気づく。
→解法体系を整理し、誰でも問題をスラスラ解けるようにする。
・計算はできるが、意味が分かっていない生徒が多いことに気づく。
→「計算するな!規則を見抜け!」を合言葉に、規則性を使って、現象をイメージする方法を確立する。
このころまでに「田原の物理」の体系が、ほぼ完成しました。
「田原の物理」のコンセプトに沿って力学と電気回路をテーマに執筆した『微積で楽しく高校物理が分かる本』は、第9刷まで増刷されました。
微積で楽しく高校物理がわかる本―社会人のための再入門 (How‐nual Visual Gui.../秀和システム
¥2,052
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◆「フィズヨビ」とは何か?
「田原の物理」をネット配信するために作ったのがフィズヨビです。
2004年にスタートしました。
予備校でやっていた授業を、そのまま、ThinkBoardで作って、ネット配信し始めたのです。
ネット配信することで、リアルとの多くの違いに気づきました。
・たくさんの社会人が参加!
→ これにはびっくりしました。現在は、200名以上の社会人の方が、フィズヨビで学んでいます。社会人のニーズに合わせて、デンヨビや医学部学士編入対策講座、弁理士対策講座など、新しい講座も作りました。
・2倍速・4倍速で視聴
→ 受講生は、2倍速、4倍速をフル活用して授業を聞いています。
最初から2倍速で聞き、分からないところだけを等速にして、
繰り返して聞く人が多いです。
復習のときは、4倍速で聞いて、理解があやふやなところを
2倍速で反復するというやり方も確立しつつあります。
もう、普通の勉強法には戻れなくなるほど「超効率的」な、
勉強法です。
・物理のための数学超入門
→ 受講者の知識レベルがそろっている予備校の教室に比べて、
フィズヨビでは、受講者の知識レベルがバラバラです。
そこで、必要な数学を学べる講座を作ったり、Q&Aでサポートしたり
するようにしました。これにより、中学3年生からフィズヨビを
はじめて、現役で東大へ合格する受講者も出てきました。
◆phys-comとは何か?
フィズヨビをはじめて、毎年、受講者が増え続け、受講者の管理を手作業で行うことが不可能になってきました。
そこで、Moodleというオープンソースを土台にして、会員サイトを開発しました。それがphys-comです。
phys-comになって新しく加わった機能が、フィズヨビをさらに進化させました。
・講座とQ&Aが対応
→ 講座を視聴するページに行くと、その講座の過去のQ&Aが、
ずらっとリストアップされていて、簡単にアクセスできます。
過去10年分のQ&Aが、貴重な学習コンテンツになりました。
・市販の問題集の「田原式解答集」ができた!
→ 市販の問題集では「公式を使った物理」で解説されるので、
微積分を使った解法を学んでいると使いにくいです。
phys-wikiというコーナーに、受講者が自分で解答をUPするように
なり、『名問の森』や『良問の風』など、多くの問題集の解答が
そろい、受講生が重宝しています。
・シミュレーションで実験
→ 数式と現象とを対応させてもらいたいなーと思い、世界中の
Webサイトから、シミュレーションのプログラムを集めました。
講義を受けた後、関連するシミュレーションを操作することで、
理解を深められるようになりました。
・今週の話
→ 予備校で毎週必ずやっていた雑談。フィズヨビの受講生とも
シェアしたいと思って、やっています。
◆反転授業との出会い
2年間に反転授業と出会いました。
それまでも、掲示板やFacebookを使ってオンラインのイベントをやっていました。
リアルタイムセッションと、動画講義をどのように組み合わせれば、物理の楽しさがさらに増して、モチベーションがあがるのか試行錯誤していたときに、「反転授業」だったのです。
それから、反転授業に使えそうなビデオ会議システムを探しまくりました。
ビデオ会議システムを販売している会社を何社も訪問して、見せてもらいました。
最終的には、海外へ目を向け、インドの会社が提供しているWizIQというシステムを使うことにしました。(インド人と英語でスカイプで何度も交渉しました)
2013年4月、初めてライブ講義をやりました。
ビデオをオンにすると、
「田原先生が動いている!」
という書き込みがチャットボックスに流れました。
しゃべり始めると、「等速だと遅い(笑)」という書き込みが。。
受講生との距離が一気に縮まった瞬間でした。
◆Facebookグループで1500人以上とつながる
Web教室システムでライブ講義をやり始めたのはよいですが、今までと同じ、解説中心の授業をしても仕方がありません。
「生徒中心の授業」
というものに挑戦するようになりました。
しかし、ずっと教壇から一斉授業をしてきたので、どうやったら「生徒中心の授業」というものになるのか分かりません。
自分自身の学びの場を作るためにFacebookグループ「反転授業の研究」を作りました。
このグループが、2013年9月以降、すごいことになってきました。
テレビや新聞で「反転授業」が報道されたことにより、メンバー数が急増。
毎月150-200人のペースでメンバーが増え続け、今では1500人を超える巨大なグループになりました。
朝日新聞にも紹介され、僕の名前も載りました。
僕は、グループの主催者として、グループ内のほとんどの投稿に目を通し、そこから多くのことを学んでいます。
また、これから動画講義を作りたい先生に役立つように、フィズヨビでやってきたことを、グループに還元しています。
グループ内で、たくさんの方とやり取りする中で、僕のオンライン反転授業もどんどん磨かれてきました。
◆フィズヨビの真髄を感じてください。
本日22時から行うオンライン反転授業ライブ講義には、これまでやってきたことの要素がぎっしりと詰まっています。
予習動画
・物理とは何かという「たとえ話」
・位置、速度、加速度の「微積分」を使った定義
・運動方程式から展開する「解法体系」
これを2倍速・4倍速で視聴してください。
微積分を習っていない人のための簡単な微積分入門も用意しています。
ライブ講義
・「生徒中心の授業」を行います。
・「シミュレーション動画」も見せる予定です。
予習動画で個別に学んでもらい、リアルタイムでは、「生徒中心の学習」をやる「反転授業」形式で行います。
「物理」の面白さに気づいていない人にとっては、衝撃的な夜になると思います。
詳細はこちら
オンライン反転授業ライブ講義「力学の解法体系」を実施しました!
田原です。
こんにちは。
昨日のライブ講義、熱かったです。
参加者の書き込みの勢いがすごかった。
こちらも触発されて、盛り上がりました。
昨日のライブ講義の内容を振り返りたいと思います。
<目標とグランドルールの設定>
最初に行ったのは、ルームの使い方の説明と目標&グランドルールの設定。
参加者中心の授業をやるときには、参加者が能動的に動いてくれないと、授業が成り立ちません。
だから、最初に、
「この空間では、このように振舞うことが奨励されているんですよ」
ということを明確に伝える必要があります。
・間違いを怖れず、積極的にちゃっとに書き込む。
・他の人の質問にも、積極的に回答する。
というのが、フィズヨビのライブ講義のグランドルールです。
どんどん書き込んで、どんどん間違えて、そして心に刻み込むという態度を奨励しています。
昨日の皆さんは、すばらしかったです!
<物理とは何か>
「田原の物理」の最初の話です。
有限の存在である人間が、広大な自然を理解するためには、どうしたらよいのかというところから、物理学を考えます。
原理、法則、データの関係を明確にして、
なぜ、問題を解くときに、最初に原理を書いてからはじめるのかを確認しました。
予習動画ではここまでだったのですが、ライブ講義では、予習動画では言っていないことを言いました。
科学史的な観点から見て、ガリレオ・ガリレイやデカルト、ニュートンやケプラーにとっては、自然界のLawを発見するとは、どのような意味を持っていたのか?
これが分かると、全く違った様相が見えてきます。
ヒント:キリスト教、創造主の設計思想
<運動を表す変数の微分・積分関係>
位置、速度、加速度のあいだの微積分関係を確認。
みなさん予習ばっちりでした。
<問題1 v-tグラフ>
v-tグラフを問題で与え、基本的な問いを3問出しました。
その場で考えて解いてもらいました。
跳ね返りを含む運動だったので、はね返り係数についての質問が出ました。
参加者に回答してもらいました。
その後、v-tグラフがあらわす運動をシミュレーション動画で見ました。
式と運動のイメージとを結び付けられると理解が深まると思います。
<問題2 物体系の運動>
定滑車にかけた2つの物体の運動を扱いました。
各物体について運動方程式を立て(分析)
相互作用を消去してまとめる(総合)
デカルトの分析と総合を最初にやり、物体系の運動方程式を得るところまでは必ずやること。
そこから2つの道が伸びていて、
時間に関する問い→時間の関数を導く
位置と速さに関する問い→エネルギー保存則
というように使い分けます。
運動方程式から、それぞれの法則を微積分を使って導いて解いてもらいました。
<問題3 物体系の運動>
摩擦のある水平面に置いた質量mの物体に糸をつなぎ、滑車にかけて質量Mの物体をつるすという設定。
固定を解くと物体系は連動して動き出します。
質量Mの物体がhだけ下に下がって床に着くと、質量mの物体は、摩擦面上を少し滑って止まります。
まずは、この運動の様子をシミュレーション動画で見せました。
その後、質量mの物体が初期位置から2hだけ滑ってとまるための動摩擦力の条件を求めてもらいました。
この問題のポイントは、vーtグラフを書いて、運動の規則性を発見できるかどうかというところ。
「計算するな!規則を見抜け!」
というメッセージを、問題を通して伝えました。
はたして、このメッセージは伝わったのでしょうか?
参加者のみなさんの感想を見てみたいと思います。
●kouさん
<分かったこと/分からなかったこと>
v-tグラフの大切さが分かった。
<感想>
難しかったのでしっかり復習しようと思います。
●danpaさん
<分かったこと/分からなかったこと>
わからなかったこと:運動のイメージ
わかったこと:単純な計算で大丈夫だと言うこと
<感想>
講義の前に予習するためのプリントが欲しい
●Joeさん
<分かったこと/分からなかったこと>
v-tグラフはとても便利!!
<感想>
物理の問題を解いたって感じがします。
●nob240さん
<分かったこと/分からなかったこと>
一部、予習動画で消化しきれてないところがあったので、その部分で解けなかったが、加速度、速度、位置については大丈夫だった。
運動方程式、懐かしかったです(笑)
<感想>
チャットにも書いたが、ほぼ30年ぶりに高校の物理にトライして、滑車の問題の落下までの時間がちゃんと解けたのは嬉しかった。
高校時代の恩師が微積と運動方程式についてしっかり連携を教えてくれてたので、予習動画を見たとき、懐かしく感じたが、あの当時、この問題が解けたかというと、多分ムリだったろうなと。
この辺りは、予習動画のわかりやすさ、ライブ動画のわかりやすさ(v-tグラフの使い方、イメージさせ方、シミュレーション動画の存在)のおかげだと思います。
●kijuranさん
<分かったこと/分からなかったこと>
運動方程式からエネルギー保存やtを求めることにまだまだなれていなかったり全体を把握する能力が欠如していた
<感想>
学校でやる授業とはちがって、新鮮でした。
●nakashoさん
<感想>
最後の問題で、規則性を見抜くことの重要さを思い知らされたし、規則性を見つける力がまだまだだと思いました。
最初の問題の運動をイメージができなかったのですが、どのようにしたら運動をイメージできるようになりますか?
●藤さん
<分かったこと/分からなかったこと>
数式では、解けるのですが、物理的に、イメージできないことがあります。規則性を、見抜く練習が不足してるとおもいました。
ライブ講義により、自分の欠点が、よくわかりました。
<感想>
臨場感にあふれ、新鮮な気持ちで勉強できます。
質問されたときは緊張しました。
●mikiさん
<分かったこと/分からなかったこと>
基礎を振り返りました。
今回は物理の謎を知るというよりも、自分がなぜ問題を解けないのかということを知りました。自分は運動方程式が出てしまうとそこから保存則などでいってしまっていて、運動の様子というか運動の原理をみる(いわゆるv-tグラフ)ことを怠っていたようです。
<感想>
今回はあまり頭が働かなくて、惜しいことをしてしまいました…
今日学んだことからの教訓としては、「答えを知るのではなく、遅くてもいいからもっと根本的なところから運動を考えていく」です。
●kattsunさん
<分かったこと/分からなかったこと>
iPadでのシミュレーション動画の見方がわからなかったです。
うまく解けない問題あったのでしっかり復習します。
<感想>
皆さんの意見が田原先生に届いて行く過程に参加できて、自分の気づいていなかった点にまた気づけました。
糸の張力は内力っていうのは初耳だった気がします。
教科書にそういう記述があったのか、ものすごく気になりました。
まだまだ勉強不足痛感します、勉強になります。
分析と総合も皆さんデカルトが考えたんだって答えられていて、よく勉強されてるんだなと触発を受けました。
計算にむちゅうになっている間に田原先生の解説が終わっていることがあったので、説明の時は、しっかり聞かないと行けませんね...
今日もライブ講義楽しめました。ありがとうございました。
●Tooruさん
<分かったこと/分からなかったこと>
与えられた運動の様子を正確にイメージすることで、隠れた法則性が見えてくることが分かりました。代数的に求めると、答えは正確なのでしょうが、現象の実態を置き去りにしてしまうので、すこしでも見落としがあったり、設定に差異があったときに分からなくなりそうです。
また、いくら運動の様子を正確にイメージできたとしても、それを正確に式として表す手段を身につけていなければ、数式としての答えは出せないとわかりました。
と同時に、求めたい値によって適切な式の変形をできるようにする必要があると思います。
代数的な考え方は、その式変形や代入の意味にまで意識が及べば、より理解が深まるかもしれませんが、それは結局のところ、式変形は原理のちがった現れ方にすぎないと言うことかも
しれないなあと思いました。
<感想>
私よりずっと勉強なさっている方々がことあるごとにヒントになることをたくさん気づかせてくれてとても有意義だと思いました。
先生の問いに対して自分なりの答えを発言してみると、理解の度合いが確認できますし、他の人の発言から、そういう見方もできるのだと新たな発見もできました。
予習段階では知らなかった専門用語についてや、授業を聞きながら思いついた、「こうかもしれない」というアイデアをみなさんに聞いてもらいたいときが多々ありました。
授業の感想や、その日に講義で学んだあれこれについて、先生とだけでなく、一緒に授業を受けた方々と話し合ったり確認し合ったりする機会があればいいなあと思いました。
普通の授業では、授業間休みに友達と話したりできるので、講義の前や後の時間にチャットで話せると良いのですが・・・。
フィズヨビにも、チャットルームのような、一つのテーマについていろいろなひととリアルタイムで話し合いながら、確認し合いながら理解を深めていける場所があったら素敵だなと思いました。
●makotoさん
<分かったこと/分からなかったこと>
「運動をイメージすることの大切さ」
「v-tグラフはなぜ運動をイメージする上で大切なツールなのか」
がわかったし、改めて確認することができた
<感想>
今回は力学に関する問題を中心としたライブ講義でこれまでの復習がてら参加できてよかったです!
予習動画を見ないで参加してしまったことを反省しなきゃいけませんが(笑)
最後の摩擦の問題はちょっと難しくて僕は間違えてしまいました…。
エネルギー原理で解こうとしてミスをしたのでエネルギー原理がなんたるかを改めて確認しなくては…と思えるいい講義でした。
この講義のいいところは、みんなで同じ問題を解くところはどこも一緒なのですが、疑問に思ったことをボソッと言っただけでみんな一斉にワッとその疑問に対する答えを探そうとするところが普通の授業と違うところと感じます。
次の講義もできるかぎり参加したいです!
●susumuさん
<分かったこと/分からなかったこと>
v-tグラフ理解しているつもりでしたが最初の問題からつまずきました。
説明を聞けば間違いがわかり納得できました。
まだ自力で全問解く力はありませんが、途中まではやり方として合っており説明にも理解できましたので努力していきたいと思いました。
<感想>
もう少し積極的に参加できるように頑張りたいと思いました。
次回も参加したいと思っています。
よろしくお願いいたします。
●yofeyさん
<分かったこと/分からなかったこと>
最後のv-tグラフで、Aの停止する位置が2t0である、と直感的に理解できませんでした。
<感想>
一通り問題は解けて解答もあっていましたが、まだまだ規則性や運動を見抜くことに慣れていないなと痛感しました。
単に問題を解くだけで終わらせず、背景についても考えていくことを習慣付けていこうと思います。
また一年間宜しくお願いします!
P.S.僕にはデカルトでもなく神でもなく田原先生の声が聞こえます笑
●tatsukijumpさん
<分かったこと/分からなかったこと>
v-tグラフの本質
<感想>
v-tグラフの使い方の理解度を深めることができた。
力学の問題を解くとき、まず、運動方程式、つぎにすかさずv-tグラフをかくというクセをつけて力学の問題の隠れた規則性を見抜いていきたい。
また、最後の問題の解法を見た後、隠れた規則性を見抜くことを面白いと思えたので、隠れた規則を見抜く面白さも追求していこうと思う。
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予習動画があるので、参加者が発言することができます。
これが、反転授業のよいところです。
参加者が発言することにより、お互いに化学反応が起こります。
他の人のコメントから学んだり、触発されたりするのは、反転授業のライブ講義の大きな特徴ですね。
実際に間違えたりする経験をしてもらうことで、v-tグラフから規則性を見抜くというテーマも、より明確な形で伝えることができたようです。
次回に対して、モチベーションが高まっているのもうれしいです。
やり方についての提案もいくつかいただいたので、検討してみますね。
教壇のスーパーヒーロー!MITルーウィン教授の物理講義・翻訳ボランティア募集中!
みなさん、MITのルーウィン教授を知っていますか?
NHKで放送されていたMIT白熱教室でも有名なマサチューセッツ工科大学(MIT)の名物教授です。
NHKの番組紹介ページはこちら
書籍も発売されています。
これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義/文藝春秋
¥1,944
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NHK DVD MIT白熱教室 DVD BOX/NHKエンタープライズ
¥12,096
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世界中で大人気のルーウィン教授の講義は、いろいろな言語に翻訳され、世界中の学生や社会人がこの講義で勉強しています。
「君が物理を嫌いなのは、教師が悪かったからだ」
「自分が教えれば、必ず物理が好きになる」>
と挑発的な言葉を吐くルーウィン教授の講義により、物理が好きになった人は世界中に数知れず。
しかし、これまで日本語字幕はありませんでした。
これは、非常に残念なことでした。
日本語字幕がつくことによって、日本にも物理の面白さに目覚める人がたくさん出てくることが予想できるからです。
2014年4月、ルーウィン教授の講義の翻訳権を持っているNPO法人アスカアカデミーの方から相談を受けました。
「ルーウィン教授の授業を日本語化したいので手伝って欲しい」
物理の魅力を多くの人に伝えたいという気持ちを持っているのはルーウィン教授だけではありません。僕も同じ思いを強く持っています。
授業を翻訳することで、少しでも物理の魅力を多くの人が感じてくれれば・・・と思い、翻訳プロジェクトに先頭に立って取り組むことを決めました。
プロジェクトの内容は次の通りです。
プロジェクト運営 : NPO法人アスカアカデミー 田原真人(物理ネット予備校)
アドバイザー : 野田晶子(通訳・医師)
翻訳対象 : 物理講義 全35講(そのうち20講を6/20までに完訳)
作業内容 : 3-4人のチームを組み、下訳→検討→完成訳と進めていきます。チーム内には大学院生、または、物理教師などが最低一人含まれるようにします。
英語字幕つきの講義動画と、英語スクリプトが用意されています。
進捗状況:アスカアカデミーの社員の方による下訳がL09まで終了。完成訳は、田原がL01を作成しました。
6月20日までに、この表をすべて赤くすることが目標です。
現在、12名の方が翻訳ボランティアに申し込んでくださっています。しかし、締め切りまでに翻訳を完成させるためには、もっとマンパワーが必要です。
特に下訳をどんどん進めてくださる方を求めています。
下訳は、その後にチェックが入りますので、翻訳を始めての方でも大丈夫です。
翻訳をしながらルーウィン教授の物理を勉強したい方にぴったりです。
各講義の翻訳を担当したメンバーの名前は、講座の公開ページに表示されますので、ぜひ、日本の物理教育の発展の歴史に、あなたの名前を刻んでください。
意欲的なみなさんの参加をお待ちしています。
翻訳ボランティアの応募はこちら
新過程のセンター物理の出題範囲に「物理基礎」は含まれるのか?
物理基礎の教科書(啓林館)の目次を見ると、
第1部 物体の運動とエネルギー
第1章 物体の運動
第1節 速度
第2節 加速度
第3節 落体の運動
第2章 力と運動
第1節 力
第2節 運動の法則
第3節 様々な力と運動
第3章 仕事とエネルギー
第1節 仕事
第2節 運動エネルギー
第3節 位置エネルギー
第4節 力学的エネルギーの保存
第2部 物理現象とエネルギー
第1章 熱とエネルギー
第1節 熱と温度
第2節 熱量
第3節 熱の利用
第2章 波とエネルギー
第1節 波の伝わり方
第2節 波の性質
第3節 音波
第4節 音源の振動
第3章 電気とエネルギー
第1節 静電気
第2節 電流
第3節 交流と電磁波
第4章 エネルギーとその利用
第1節 いろいろなエネルギーとその利用
となっています。これまでの物理Iと近い内容です。
では、「物理」の内容はどうなっているでしょうか?
教科書(啓林館)の目次を見てみましょう。
第1部 様々な運動
第1章 物体の運動とつり合い
第1節 平面内の運動
第2節 放物運動
第3節 剛体のつり合い
第2章 運動量と力積
第1節 運動量の保存
第2節 反発係数
第3章 円運動と単振動
第1節 円運動
第2節 慣性力と遠心力
第3節 単振動
第4章 万有引力
第1節 万有引力
第5章 気体分子の運動
第1節 気体の状態方程式
第2節 気体分子の熱運動
第3節 熱力学第1法則
第4節 期待の状態変化と熱・仕事
第2部 波動
第1章 波の性質
第1節 波の伝わり方
第2節 波の干渉と回折
第3節 波の反射と屈折
第2章 音の性質
第1節 音波
第2節 ドップラー効果
第3章 光の性質
第1節 光の進み方
第2節 光の性質
第3節 レンズと球面鏡
第4節 光の回折と干渉
第3部 電気と磁気
第1章 電界と電位
第1節 静電気
第2節 電界
第3節 電位
第4節 コンデンサー
第2章 電流
第1節 電流
第2節 直流回路
第3節 半導体
第3章 電流と磁界
第1節 磁気力と磁界
第2節 電流が作る磁界
第3節 ローレンツ力
第4章 電磁誘導と電磁波
第1節 電磁誘導の法則
第2節 磁界中を運動する導体の棒
第3節 自己誘導と相互誘導
第4節 交流
第5節 電気振動と電磁波
第4部 原子・分子の世界
第1章 電子と光
第1節 電子の電荷と質量
第2節 光の粒子性
第3節 X線
第4節 粒子の波動性
第2章 原子・原子核・素粒子
第1節 原子モデル
第2節 放射線と原子核
第3節 原子核反応と核エネルギー
第4節 素粒子と宇宙
全体としてみると、新しく加わったトピックスは、
・球面鏡
・太陽電池
・電磁波(扱いが詳しくなった)
・不確定性原理
・トレーサー法
※素粒子と宇宙からどの程度出題があるかは不透明
という感じでしょうか。センター試験では、新しく加わったトピックスから出題されやすいので要注意です。
ところで、センター試験の「物理」の試験範囲はどうなるのでしょうか?
上記の目次の「物理」の範囲からの出題になるのでしょうか?
それとも、「物理基礎」+「物理」の範囲からの出題になるのでしょうか?
大学入試センターに電話して確認してみました。
担当者の話は、次の通りです。
--- 以下、担当者の話 -----
『物理』の受講者は、『物理基礎』を学び終えていることが前提になるので、『物理基礎』の内容は理解しているものと考えます。
ですから、『物理基礎』の範囲からの出題がないとは言えません。しかし、『物理基礎』のどこの範囲から出題しますということもできません。
--- 担当者のお話はここまで ----
つまり、簡単に言うと、
センター試験の「物理」には、物理基礎の範囲からも出題される
ということです。
これによって、理系の受験生のセンター対策法が大きく変わります。
旧過程では、センター物理の試験範囲が物理Iに限定されていたため、狭い範囲からの出題にもかかわらず平均点を60点程度に抑えるために、
・盲点をつく問題
を4割程度出題する傾向がありました。
そのため、受験生は高得点を取るために、盲点を突かれないようにセンター特有問題に対する対策をする必要がありました。
しかし、新過程のセンター試験「物理」は、2次試験と同じ試験範囲からの出題となるため、それほどひねった出題をしなくても平均点を60点程度に抑えることが可能です。
新過程により、センター試験と2次試験の出題傾向の差は、これまでよりも小さくなることが予想されます。
また、センター試験と2次試験で解法を統一することができるようになります。
旧過程では、センター物理に単振動、電気振動、交流などが含まれていなかったため、センター物理までしか受験しない生徒にとって、微積分を使って物理を学ぶメリットはあまり大きくありませんでした。
しかし、新過程では、センター対策と2次試験を区別せず、微積分を使って学んだほうが分かりやすくなります。
出題傾向が見え、高得点を取るための道筋もイメージできたので、5月中に、新過程のセンター物理の問題選定と解説講義の作成に取り組みます。
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世界の急激な変化に気がついていますか?
最近の教育を取り巻く状況の変化は、ものすごいです。
これまではゆっくりと少しずつ変化していたのに、ここに来て、
ぐぐぐぐーーー、ドカーン
と変化しているというのが僕の実感です。
変わるときというのは、一気に変わるものなのですね。
去年ぐらいから始まった感じです。
◆社会構造の変化について
教育に急激な変化をもたらしているのは、社会構造の変化です。
だいぶ前から崩壊しつつあった終身雇用は、グローバル化の波によって、本格的に時代遅れになってきました。
これは、名門大学から大企業へ就職すれば人生安泰という成功法則が、成り立たなくなってきたことを意味しています。
一方で、技術の進歩は凄まじく、勉強して身につけた技術が、あっという間に陳腐化していきます。
これは、大学まで勉強すれば、後はその知識で仕事をしていけるという時代が終わったことを意味しています。
これは、アメリカのDid You Know?というビデオです。
ここで言われているのは、次のようなこと。
「2010年に需要があるトップ10の仕事は、2004年には存在していなかった。」
「今私たちは学生を教えています。
まだ存在しない仕事に備えて。
まだ知らない問題を解決する仕事に備えて。」
「米国労働省は、今の学生は38歳までに10-14の仕事に就くと予想しています。」
Link and Create代表の福島毅さんの動画を見ると、社会構造がどのように変化しているのか、とてもよく分かります。
社会背景1「多様化・スピードアップする社会」
社会背景2「グローバル化・複雑化」
このような社会構造の変化に、日本の旧来の教育システムは、十分に対応できていない状況です。
社会で求められるスキルと、学校で学んでいるスキルとの間の差が、大きく広がってしまっているんですね。
◆21世紀に求められているスキル
多様化・スピードアップする社会
グローバル化・複雑化する社会
このような社会において必要とされるといわれているのが、21世紀型スキルと呼ばれるものです。
21世紀型スキルというのは、これからのグローバル社会を生き抜くために求められる一般的な能力のことで、
批判的思考力
問題解決能力
コミュニケーション能力
コラボレーション能力
情報リテラシー
など次代を担う人材が身に付けるべきスキルの総称です。
シンガポールの高校に見学に行ったときも、21世紀型スキルの習得が学校のビジョンの最初に書いてあり、それに対応するカリキュラムが組まれていました。
僕自身の肌感覚としても、仕事の仕方が変わってきたことを実感しています。
自分ひとりではできないことを、組織を超えてチームを作り、オンラインでコミュニケーションを取りながらコラボしていくということを、当たり前のようにするようになりました。
ここで必要とされているのは、正に21世紀型スキルです。
◆英語の重要性が格段に高まっている
また、英語の重要性も10年前とは比べ物にならないくらい増しています。
今は、日本にいながらでも、どんどん海外とコミュニケーションを取ることができる時代になっています。
英語でしゃべるのは、アメリカ人やイギリス人とは限りません。
ライブ講義に使っているWizIQはインドの会社のシステムです。
インド人とスカイプで交渉して契約しました。
先日は、反転授業のやり方について情報交換したいというメッセージが香港人の先生から来ました。
非ネイティブ同士のコミュニケーションを英語でする機会のほうが圧倒的に多いです。
東南アジアや香港、インド・・・
みんな、当たり前のように英語をしゃべっています。
僕が英語を学び直すきっかけとなったのは、そこに、参加したいと思ったからでした。
◆膨大な英語の学習コンテンツにアクセスする
そして、ネット上には、膨大な量の英語の学習コンテンツがあふれています。
カーンアカデミーやMOOCs
オープンコースウェアなどを利用することができれば、自分でいくらでも勉強することができます。
これらの英語の学習コンテンツにアクセスできるようになることというのが、英語を学ぶメリットの1つになってきたのです。
Did You Know?でも言っているように、すでに、知識があっという間に陳腐化する時代になりました。
大人になってからも、学び続ける時代なのです。
大人の学びの中心は、オンラインになるはずです。
仕事をしながらスクールに通うのは難しいからです。
世界中の大人が、MOOCsやオープンコースウェアを利用してスキルアップのために学んでいます。
本当に世界中からアクセスしています。
東南アジア、インド、中国、モンゴル、アフリカ・・・・。
この流れは、今後、どんどん加速すると思います。
◆大学生は、英語コンテンツにアクセスしよう!
大学生は、MOOCsやオープンコースウェアで学ぶことにぜひ、挑戦してみてください。
最初は、簡単ではないかもしれませんが、継続していくことで、世界がどんどん広がっていきます。
世界認識が変わります。
判断基準が変わります。
今回の、翻訳プロジェクトも、そのきっかけとなればと思って引き受けました。
世界中のオープンコースウェアの中でも、最も人気のある講座が、MITのルーウィン教授の物理講義。
NHKの白熱教室でも紹介され、多くのファンを獲得しました。
この講義の翻訳プロジェクトの話を聞いたとき、日本の高校生や大学生が、海外の学習コンテンツに目を向けるよいきっかけを与えられるのではないかと思いました。
日本語字幕があることがきっかけとなって、
「英語ができれば、面白い講座がいくらでも受講できるんだ!」
ということを体験することで、人生が変わる人が出てくると思います。
ここに、大きな社会的価値を感じています。
さらに、「翻訳する」という作業が、とてもよい学びになると思います。
あいまいな理解では翻訳できないので、動画とスクリプトとにらみっこしながら、物理の知識も総動員して翻訳するのです。
これは、得がたい経験になると思います。
◆フィズヨビで学んだ人が、先頭に立ってくれたらうれしい!
今回、フィズヨビで学んだ大学生や社会人の方が多数、ボランティアに参加してくれました。
これは、僕にとってとてもうれしいことです。
「田原の物理」は、どこへ行っても通用するように、物理を根本から教えています。
ですから、フィズヨビで学んだ人は、MITの物理の講座に取り組んでも、それを理解するための基礎ができていると思います。
フィズヨビで学んでくれた皆さんといっしょに、プロジェクトチームを組んでいっしょに作業し、社会的価値を生み出していく。
これは、本当にワクワクすることです。
ボランティアとして参加してくださる人にとっても、僕にとっても、素晴らしい経験になると思います。
オンラインでチームを組んで、コラボレーションによって価値を創造していくこと。
これこそ、今後の社会に求められていること。
フィズヨビをやっていたからこそ、そのような場を作ることができました。
今回の翻訳プロジェクトの募集は締め切りましたが、今後も定期的に翻訳プロジェクトを立ち上げますので、ぜひ、注目していてください。
そして、今回は参加できなかった人も、次回は、ぜひ、挑戦してくださいね。
今、高校生のフィズヨビ生が、大学生になったときに挑戦できるように、このプロジェクトを継続し、ノウハウを蓄積し、輪を広げていけたらいいなと思っています。
また一つ、新たな目標ができました。
田原先生、普通の解き方でやってくれませんか?
こんにちは。
予備校講師を始めたころ、生徒からの信頼を得られずに苦労しました。
「公式を暗記するのではなく、微積分を使って原理から導いて解こう!」
というと、一部の生徒から猛反発をくらいました。
授業中に微積分を使って解き始めると、
「先生、普通の解き方でやってくれませんか?」
と言われたこともありました。
これは、結構、きつかったですね。
でも、生徒の気持ちもわかります。
公式を暗記して、それなりに点数が取れている人は、そこに積み上げていきたいと思っていたわけです。
そこに、
「0から新たに積み上げてこう!」
と言われたので、受け入れるのが難しかったんですね。
彼らに受け入れてもらうためには、
・なぜ、自分が微積分を使って教えるのか。
・微積分を使うとどのようなメリットがあるのか。
ということを最初の授業で示す必要があると思いました。
ここで、生徒に受け入れてもらえないと、1年間、一緒に学んでいく関係性が結べないので、真剣でした。
微積VS公式 ということではなく、そもそも物理とは何かということから話し始めることにしました。
それが、この話です。
また、微積分を使って学ぶ場合、参考書が『新・物理入門』しかなかったのですが、偏差値が50程度の生徒には、この本は難しすぎたので、自分でテキストを作りました。
Texを勉強して、200ページほどの本格的なものを作りました。
『新・物理入門』は原理の説明が詳しく、素晴らしい本なのですが、解法の手順が書いていないので、多くの生徒がそこで詰まってしまうのです。
そこで、解法の手順をステップ式にして、何をやればよいのかをはっきりさせました。
こうして生まれたのが、『田原の必修物理』です。
このテキストを作ったことにより、生徒の信頼度がかなりアップしました。
全体像を最初に見ることができるようになり、予習もできるようになりました。
また、全範囲にわたり解法を整理したことにより、僕自身も教え方の整合性が高まり、1年間の中でどのタイミングで何を教えたらよいのかが見えました。
あまり告知していませんが、実は、この『田原の必修物理』の力学分野を、無料で公開しています。
微積分を使って物理を勉強したい人は、『田原の必修物理』を見ながら、無料で学ぶことができます。
phys-com内からダウンロードできますので、こちらから無料登録してください。
明日(17日)は、オンライン反転授業ライブ講義「力学の図形的な解法」
物理を学ぶ上で、非常に大切なプロセス。
それは、
図を描くこと
このプロセスを、決して侮ってはいけません。
多くのみなさんが考えているよりも、たくさんの情報を図から読み取ることができます。
図を描いて、その意味を読み取った瞬間、計算せずに答が出てしまう・・・。
そんなこともあるのです。
そんなことが本当に???と思うかもしれませんね。
本当です!
入試問題レベルの問題であっても、
図を描く→意味を読み取る→3分で終了!
という問題がたくさんあります。
こういうことができるようになると、現象の根底を見通すことができたという実感があり、物理がどんどん楽しくなります。
オンライン反転授業ライブ講義は、次のような手順で行います。
(Step 1) 申し込む
(Step 2) 予習教材をダウンロードして予習する
力のつり合いPDF教材
力のつり合い動画解説
力のモーメントのつり合いPDF教材
力のモーメントのつり合い動画解説
※所要時間は30-60分ほど
(Step 3) ライブ講義に参加
ライブ講義では、最初から基本問題と標準問題の演習を行います。
参加者の皆さんは、チャットボックスへの書き込みで参加していただきます。
(Step 4) チャレンジ問題
ライブ講義の最後に出します。
アンケートに回答するとチャレンジ問題の解説がダウンロードできます。
日時:5月17日(土)22:00-23:30
参加費:無料
場所:Web教室 WizIQ
ライブ講義に申し込んで予習教材をダウンロードする
反転授業ライブ講義「図形定期解法」の感想をいただきました
田原です。
こんにちは。
授業を聞いただけで分かったつもりだったのに、問題を解いたら、実はよく理解していなかったことに気づく
これは、よくあることですね。
分かったつもりを防ぐために、自分の頭だけを頼りにノートを作ってみたり、問題を解いてみたりすることがとても大切です。
一人で問題を解くのもよいですが、他の人と一緒に問題を解くとさらにいいですね。
いろんな刺激が他の人から来るからです。
自分だけでは理解できなかったことが、他の人の発言をヒントにして、理解できる場合もよくあります。
さらに、モチベーションを高める効果も大きいです。
同級生が、すいすい問題を解いているのを見ると、
「自分も、あんな風に解けるようになりたい」
と強烈に思うかもしれません。
ライブ講義は、理解を深める場であると同時に、モチベーションを高める場でもあるのです。
5月17日に行った反転授業ライブ講義の感想の一部を紹介します。
反転授業とは?という方は、「反転授業の研究」をご覧下さい。
●かっちゃんさん
頭では理解しているつもりでしたが、1つ1つ確認されると、意外と理解が中途半端だったことがわかりました。
ゆっくり進むので、できる人には物足りないかもしれませんが、苦手な私にはちょうどよいです。
●リチャードさん
通常の講義と違って臨場感があり、緊張しながらも楽しく学ぶことができました。
また、参加したいと思います。
●aoshiさん
自分が何を求めたいのかが、自分の中ではっきりしていないのがよくわかりました。
図形的に理解することがまだできてません!
解答を聞いたら、「あ~~~」と思うのですが・・・。
まだまだ勉強不足ですね。
●hoppeさん
物理は運動方程式(もしくは釣り合いの式)をたてて、あとはヒタスラ解を求めるというやり方しか知りませんでしたが、図を描くことで釣り合いの式を解くことと同じというのは、新鮮で面白かったです。ありがとうございました。
●ライアンさん
様々な物理の問題のモデルに触れられたので、為になった。
●Eurostarさん
ライブ形式であること、参加型であったため、緊張感をもって集中できたのがよかったです。わかりやすい講義をありがとうございました。
●Kuddyさん
正攻法のステップを踏めば解けるけど、現象がつかみづらい。
しかもテストや試験の時に焦って計算ミスをしてしまうこともありますよね。
図形的解法で問題を考えるようになって、解答できた時の感動が生まれました。
今回もありがとうございました!
●kouさん
作図する時の抗力の描き方のコツがわかりました。
●UGさん
授業はハイレベルで、特に最後の方の問題は結構理解するのに時間がかかったけど、はっきり見えるとスピーディに解けるので、感動でした。
問題自体は中経のにもあった気がするので、またやってみたいです。
ただ、あまり図形的に見ようとしすぎると物理の単純明快さが見にくくなってしまいそうなので、正攻法がわかった上でこれらの解法を持ちいれば、さらに良いように感じました。
本当にありがとうございました。次回も楽しみにしてます。
●sodium301さん
とても面白かったです。
図形的に解くという新しい手法を学べたことはとてもいい経験になりました。
この方法を知っているかいないかで複雑な計算が絡む問題で自信を持って答えられるか否か変わってくるだろうと思いました。
●kokugoさん
ありがとうございました。
理解が深まった気がします。
ただし、図形的な理解について、水平面ならばなんとなく理解できましたが、斜面になると急に不安になって苦手意識が出てきます。
なぜだろう…
なぜかわからないから不安だったりするのですが。
●tatsukijumpさん
いきなり当てられたときはびっくりしました。
今回、難しく感じたのできちんと復習しておこうと思います。
●ekさん
今日は、静止摩擦係数と力のモーメントの絡んだ問題における図形的解法がけっこう身についていると実感できた。初めて見るような問題もあったがパッと図形から答えがひらめいたりしたからだ。
改めて図形の凄さに気付けました。
みんな結構早く問題解けていたようだし、僕なんかはチャットボックスに書き込んで先生から反応もらいたいという気持ちが強くて、焦っちゃうんだけど、いい刺激になりました。
あとやっぱり意見を書き込むとき躊躇しちゃうときがあって、まあこれは自分のもんだいなんだけど、克服してどんどん色んなこと言っていかないとなあと思っています。
あと、音声が聞きづらい問題も若干勃発していましたが、僕も途中そうでした。
まあ内容の理解を妨げるほどではないですが、こちらの問題なのかな・・・?
とにもかくにも図形的解法のスパッと見抜く快感が頭の中を駆けめぐった講義でした。
-----
難しいと感じて、復習しようと思ったという声もありましたね。
これも、ライブ講義のよさです。
人が集まって、交流すると、心が動きます。
心が動くと、行動が変わります。
これからも、ライブ講義を定期的に開催しますので、お楽しみに。
大学で友達に物理を教えてあげられた!REIさん
大学受験の問題をパズルのようなものだと捉えれば、いろいろな攻略法があると思います。
公式を暗記して、問題をパターンごとに分類して、当てはめルールを作っていくことも可能でしょう。
僕は、そういうやり方を否定しません。
限られた試験範囲から、限られた出題パターンの問題が出るのですから、いろいろな「攻略法」が考えられると思います。
ただ、僕の行動のベースにあるのは、物理に対する自分の感動体験です。
大学院の博士課程まで進んで物理を学んで、
「自分が物理に対して感じた感動を、みんなにも伝えたい」
という気持ちがあるのです。
だから、
「物理の本当の面白さを伝える」
「大学受験の問題を攻略する」
という2つを、両立させたいと思って工夫してきました。
この2つを両立できたかどうかは、大学生になった受講生の感想を読むと、分かります。
大学に入って、大学入試とは関係のない本当の物理学に触れたとき、
「田原の物理を学んでいたから、すぐに分かる!」
「これからも物理を学び続けていきたい」
と思ってくれるようなら、物理の本当の姿、魅力が伝えられたのだと
確認できます。
一方、大学に入って物理の授業を受けたときに、大学受験のために学んだ物理との間に大きなギャップを感じて、何をしているのか分からなくなってしまうのなら、僕は物理の姿を伝えられていなかったことになります。
大学生になったフィズヨビ生がどんな気持ちで物理を学んでくれているかが、僕にとってはとても大事なことなんです。
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大学で友達に物理を教えてあげられた!REIさん
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フィズヨビで物理を学び、生物系の学部に進んだREIさん。
物理を学んだことのない学生が多い中、REIさんがとった行動とは?
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前回は合格体験記をかかせていただきましたので、今回は私が大学生になってからの体験について書かせていただくことにしました。
今、私は生物系の学部にいます。しかし、一年生では教養科目として基礎的なさまざまな科目を勉強します。その中に物理がありました。
大学入試では、センター試験で理科二科目、二次試験で理科一科目が必要で、科目は化学・物理・生物のどれでも可能だったため、高校で物理を習わなかった人が大勢いました。
みんなが「物理なんて意味わからない」「とにかく公式を覚えなきゃいけない」と口々にいう中で私は唯一(?)物理の楽しさを知っていました。
その時、公式を覚えるだけの高校物理に苦しみ、疑問ばかりを抱えていた自分が田原の物理に出会い変わったのだと再確認しました。
いつの間にか友達にも教えてあげることができるほどになっていてビックリしました。自分の言葉で説明したことによってより一層理解が深まった気がします。
大学で行った物理学実験では、田原の物理で理解した法則を自分の目で確認することができて、実験を100%楽しむことができました。
今思えば田原の物理に出会って、物理の楽しさを知ることができて、本当に良かったと思っています。ぜひもっともっと多くの人にみてもらって、こんなに物理ってスッキリしたものなのかという驚きを体験してもらいたいです。
これから私は本格的に生物の道へ進んでいくことになりますが、田原の物理はいつでも見ることができるので、家で楽しみとして物理を学んでいけたらと思います。
--------
大学生になっても、物理を楽しんでくれているようでうれしいですね。
問題集を何回繰り返せばよいのか
田原です。
こんにちは。
問題演習をどれだけやればよいのか?
というのは、受験生からよく聞かれる質問です。
「『良問の風』を3回繰り返せば大丈夫ですか?」
「『名問の森』を何回やればいいですか?」
などという質問をされることが多いです。
そこで、まず、問題演習の目的を考えたいと思います。
それは、
「試験本番で、初めて見る問題を解けるようになること」
です。
そのために、どんなことができるようになっていればよいのでしょうか?
僕は、
1)一般的な解法原理を理解する。
2)解法原理に沿って解けることを、数題の練習で確認する。
という手順で勉強するのが最も効率的だと思います。
力学を例にとると、
1)運動方程式から四方八方に伸びる法則体系を使って、
どんな問題でも解けることを理解する。
2)解法体系を参照しながら、問題を解く。
という感じになります。
重要なのは、個々の問題の解法ではなく、それらを包括する解法体系を身につけることです。
初めて見る問題であっても、一般的な解法体系で解けるという確信があるからこそ、何度も解いたことのある問題と同じように鉛筆をすらすらと動かして解くことができるのです。
1)と2)の習得を目指して問題演習をすると、
「後は<同じ>だから、やらなくても大丈夫」
という感覚が生まれてきます。
表面的な違いがあっても、結局は<同じ>であることが、体得できた瞬間です。
この感覚が生まれれば、問題演習を終わりにしても大丈夫です。
はじめて見る問題でも、結局は<同じ>であることを見抜き、すらすら解けるようになっているはずです。
「田原の物理」が、講義で伝えたいことは、このようなことなのです。
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決断して行動するためにやるべきこと
人生は決断の連続です。
特に、大人になってからは、毎日、いろいろな決断をして生きています。
よい決断をするためには、どのようなことが必要でしょうか?
僕が、何かをやってみようと思い、それを実際にやるかどうかを決断するときに、どんなことをやっているか紹介しますね。
(1)リサーチ
まずは、情報を収集しないことには始まりません。
やりたいことを思いついても、それはすでに多くの人がやっていることかもしれませんし、意味のないことかもしれません。
インターネットの発展により、国内、国外の情報を簡単に手に入れることができるようになりました。
どうしようか?→リサーチ
は、決断のプロセスの最初のステップだと思います。
(2)仮説と検証
リサーチすると、いろんなことが分かってきます。
その中で、注目するのは、
「うまくいっている事例」
です。
なぜ、うまくいっているのかをいろいろな角度から考えます。
そして、うまくいくメカニズムを盗み取ろうとします。
その人はうまくいくけど、自分ではうまくいかないということも考えられるので、
「もしかしたら、このメカニズムなんじゃないか?」と仮説を立て、
「試しにちょとやって」検証します。
人が言っていることが正しいとは限りません。
それは、あくまでも「参考」や「ヒント」です。
でも、自分でやってみて分かったことは、自分にとっての真実です。
この真実を元に判断します。
(3)自分の価値観に照らす
やれば、うまくいきそうだというのが見えてきたら、
それを、自分がやりたいかどうかを考えます。
・自分の限られた時間と労力を注ぎ込むのに値するものなのか
・やりたいことがいくつもある中で、どの程度の優先順位なのか
そういったことと考え合わせて、実際にやるかどうかを決めます。
(4)定期的に見直す
よし!やるぞ!と決めてスタートしたけれど、必ずうまくいくとは限りません。
定期的に、うまくいっているかどうかをチェックします。
うまくいっていなければ、やり方をいろいろと工夫してみます。
それでもうまくいかなければ、勇気を持ってやめます。
「一度決めたんだから、最後までやりぬく」ということに固執しないようにしています。
どうやってもうまくいかないときはあるので、そのときは、他のことにエネルギーをつぎ込むことにします。
--- * --- * --- * ---
これを、「物理ができるようになろう」に当てはめてみますね。
(1)リサーチ
インターネット、先輩の意見、合格体験記などを参考にして、 どんな勉強法があるのかを調べる。
(2)仮説と検証
成功事例を見つけ、そのやり方で、自分もできるようになるのか、 苦手な分野を1つ選んで試してみる。
無料体験などがあれば、やってみる。
(3)自分の価値観に照らす
効果があると感じられた場合、そのやり方の土台にある理念が、 自分の価値観に合うかどうか考えて、やるかどうか決める。
(4)定期的に見直す
スタートしてからも、ときどき、うまくいっているかどうかをチェックします。実際に成績が伸びているかどうか、講座が進んでいるかどうかを確認して、うまくいっていないときは、勉強法について質問したり、調べたりします。
--- * --- * --- * ---
40歳を過ぎて、だんだんと合理的に思考することができるようになってきましたが、高校時代の僕は、(1)(2)(4)がごっそり抜けていて、(3)のみでした。
自分の人生なのに、本当に行き当たりばったりでした(反省!)
オリジナリティのある教え方について
年齢を重ねて、今はだいぶ柔軟になってきましたが、高校生のころの僕は、納得できないと前へ進むことができませんでした。
高校物理の教科書を読むと、次々に
「納得できないこと」
が登場し、そこでストップしてしまいました。
前へ進むために、自分なりの説明を考え出して、なんとかその場を乗り切ったとしても、次へ進むとその説明は破綻・・・・
その繰り返し。
積み上げては崩れ、積み上げては崩れの繰り返しで、本当に嫌になりました。
そうこうしているうちに定期試験が近づき、理解できていないのに、点数を取らないといけない状況になります。
割り切って、公式と解法を暗記している同級生を横目で見ながら、
「分かっていないのに覚えるのは嫌だなー」
とイジイジしていました。
結果は、常に赤点ギリギリ。
「点数を取るためだけに、意味の分からない作業をする」
ということに対する心理的抵抗感の結果でした。
その後、浪人して予備校に通うようになり、一番助かったのが、このような無駄なジレンマから開放されたことでした。
駿台の故坂間さんや山本さんの授業は、当時の僕にとって、決して「分かりやすい」というものではなかったのですが、「論理が明快で納得できる」ものでした。
「高校のカリキュラムに沿って教えるのではなく、高校生が理解できるように物理を教える」
というスタンスで授業をされていました。
1つ1つの言葉が心に染みました。
夢中になって物理を勉強しました。
その結果、成績も伸びました。
時が移り、予備校講師として物理を教えるようになったとき、自分の経験から、高校のカリキュラムにこだわらずに教えようと思いました。
参照したのは、
・目の前の生徒の持っている知識と理解度
・大学入試問題の出題傾向
・大学院まで学んだ自分の物理に対する理解
の3つだけです。
高校の教科書は見ませんでした。(実は、持っていなかった^^)
過去問をひたすらチェックして、解法や考え方ごとに整理してデータベース化しました。
登録した問題の数は2000問を超えました。
この作業を通して、問題の頻出レベルや難易度が体に染みこみました。
そして、それを解けるようになるために、どのような順番で教えていけばよいのか、どこまで教えればよいのかを試行錯誤していきました。
教えていくにしたがって、相互の関連性が見えてきて、先を見越した教え方ができるようになったり、無駄が省けて短い時間ですっきりと教えられるようになったり、ゴツゴツとした岩の角がとれて、磨かれていきました。
10年が過ぎたころには、「田原の物理」と呼べるような、オリジナリティのある教え方になりました。
オリジナリティを目指したのではなく、
・目の前の生徒の持っている知識と理解度
・大学入試問題の出題傾向
・大学院まで学んだ自分の物理に対する理解
という一次情報と向かい合って、教え方を最適化してきた結果、いつの間にかそうなっていたということでした。
「田原の物理」では、微積分を使いますが、『新物理入門』の教え方とは、だいぶ違います。
『新物理入門』の著者の山本さんとは、背景、接してきた生徒が異なるので、当然、違ってくるわけです。
素粒子物理が専門だった山本さんに比べて、生物物理や複雑系が専門の僕は、物理を「認知科学的」に捉える傾向があります。
物理そのものというよりも、「自然を理解する私」というものにフォーカスしやすいのです。
グラフや比を使った解法が多いのも、
「分かる=規則を見抜いて情報を圧縮」
という考え方があるからです。
解法体系というものにたどり着いたのも、
「問題がすらすら解ける認知状態」
というものをビジュアル化して示したいというところから来ています。
また、山本さんに比べて、いわゆる「出来の悪い生徒」とたくさん接してきたことも影響していると思います。
「出来の悪い生徒」であった彼らが、粘り強く質問してくれて、そんな彼らに物理を面白いと思ってもらえるように悪戦苦闘してきた結果、「田原の物理」の敷居がぐーーんと下に下がりました。
解法をステップ式で説明するようになったのは、間違いなく彼らの影響です。
今では、たくさんの高校1年生が、学校で習う前に「田原の物理」で最初から勉強しています。
ふだんはあまり書きませんが、故坂間さんや、山本さんには、大変感謝しています。
僕に、最初に、ちゃんと物理を教えてくれたのは彼らです。
受け取ったバトンは、換骨奪胎して、自分なりの工夫を加えて、次に渡していきたいと思います。
--- * --- * --- * ---
(追伸)
最初から、自分オリジナルのものはできないですね。
工夫するための知識も経験もありませんから。
僕も、最初は、坂間さんや山本さんの教え方を、真似してやってみたりしていました。
でも、彼らとはキャラクターも違うし、背景も違うし、生徒も違うから、無理にオリジナルのものを作ろうとしなくても、目の前の状況にセンサーを働かせ、自分に正直に改善していけば、自然と違ったものになっていきました。
いろんな調整をするときの基準って、自分の感性なんですよね。
何を優先して、何を捨てるかという判断をするたびに、それを自分の感性にしたがってやっていれば、授業がどんどん自分らしくなっていきます。
自分らしさが、年間カリキュラムを覆い尽くしたとき、ようやく自分の授業ができたという気持ちになりました。