浪人生時代に予備校に通って授業を受けたとき、今まで受けた授業の中で一番おもしろい授業だと思った。
大学に入り、期待に胸を膨らませて受けた授業は、正直言って、ものすごくつまらなかった。
大学1年生の1学期は我慢して出席していたが、夏休みの間に、「あの授業に出るなら、図書館で本を借りて読んでも同じじゃないか。それなら、本を読んで勉強したほうがよい。」と思い、授業に出るのを止めてしまった。
でも、それがよかった。
そのおかげで、予備校の授業よりも面白い授業に出会ったからだ。
それは・・・
自主ゼミ
授業に出ている友人から参考文献を聞き、同じようなことを感じている仲間と、大学の空き教室で自分たちで授業をやるのだ。
これは、ものすごく楽しかった。
何時間やっても飽きなかった。
自分が教える担当の箇所は、友人たちから学ぶよりも何倍も頭に沁み込んだ。
「分からない!どうして?」
と気軽に言える状況で、議論しながら学ぶのが楽しかった。
自主ゼミを中心とした学びは、大学、大学院を通して8年間続いた。
大学院に入ってからは、外部の研究会にも積極的に出ていくようになり、そこで知り合った教授や、紹介してもらった研究者のところを訪問させてもらって、学び場を学外にも広げていった。
何かを学びたいと思ったときに、仲間を探して学び合う機会を自ら創ることが、僕にとって自然なことになった。
自ら学び場を創る経験は、自分に生きる力、自信をつけてくれた。
環境を自分の力で変えていくことができるという自信だ。
教えるプロフェッショナルである予備校講師の授業よりも、自分たちで学び合うほうが楽しいし、頭に入るという気づきは、学びに対する可能性を一気に広げる。
学ぶための土台は必要だ。
高校生の自分に、自主ゼミで学ぶだけの力はなかったと思う。
だから、分かりやすい講義も助けになる。
だけど、そこはゴールではない。
いつまでも学びの「消費者」であってはいけないし、教える側も学びの消費者を育ててはいけない。
学びを自ら創造することができる人になることがゴールなのではないだろうか。
学びを自ら創造できる人は、環境を自分に合うように作り変え、自ら生き方を創造することができる。
フィズヨビは、そこを目指して、スモールステップの階段を作り、段階的に手を放していく。
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学びの消費者ではなく、学びの創造者になれ
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